2016年12月25日(日)今年最後の稽古をしました。
少年剣士と一般剣士の多数が参加して活発な稽古になりました。
菅野道場では、稽古開始前に少年剣士は、木刀による剣道稽古法、一般剣士は日本剣道形の
稽古をしています。
木刀による剣道稽古法、日本剣道形は、昇級、昇段審査の際に形審査がありますので、
どうしても審査直前になって日本剣道形を稽古することが多くなります。
菅野道場では、全体稽古開始前に木刀による剣道稽古法、日本剣道形の稽古を行っています。
剣道は、武士の刀の修行方法として、刀(剣)の代わりに竹刀を使用し、防具を着用して、
剣の理法を学なびます。
元来武器として刀で斬るための刀には刃と、刀で打ち合う時に相手の刃を受ける鎬があり、
この刀の仕組みを理解することが剣道の基本となります。
竹刀では刀を使う刃筋の使い方を意識しなくても打突ができるため、菅野道場では刃筋を
意識できる木刀による剣道稽古法、日本剣道形の稽古を毎回取り入れています。、
木刀を使うことにより、斬るために必要な刃筋を理解することができます。
形稽古前、少年剣士は全員で雑巾かけをして、道場として利用させていただくことへの感謝の気持ち、
足腰の鍛錬として行っています。
今年から始めた少年剣士が多く、学校の掃除でも雑巾かけをしなくなり、雑巾かけに戸惑う剣士が
いましたが、大変上達してきました。また、まだ雑巾かけが早くできない剣士を応援する、
お互いに教え合う気持ちが生まれていました。
稽古前、柘先生より剣士各自の防具入れ、竹刀袋、着替え、水筒が床に置いたままに
なっているとの指摘がありました。
また、整列時の各剣士が整列する位置取り、防具の持ち方、防具を置く位置(座礼ができるよう右前)は
何度も注意を受けているので、剣士それぞれが自覚をもって所作を覚える。これも剣道の稽古のひとつ
との指導がありました。来年の稽古では同じ指示がないように自覚を持ちましょう。
雑巾かけの後は、全員整列し黙想で気持ちを落ち着かせた後、先生方と相互の礼を行い、
6年生の先導で「剣道の理念」「剣道修練の心構え」を全員で復唱します。
高学年の少年剣士の先導で、準備体操と素振りを行います。
素振りでは、複数の素振りの手法を組み合わせて行います。
最近運動能力を高める要素として、「体幹」をよく聞くようになりました。リオオリンピックに出場した
「体幹」を鍛えるためにヨガを取り入れることで、体格に勝る欧米の選手と互角に戦える体を作った
ことも紹介されています。 ↓長友選手のトレーニング法
武道に共通する要素として、剣道の稽古には長年「体幹」を意識した稽古法が多く取り入られています。
稽古の中で特別に「体幹」の言葉を使い、稽古で鍛える説明をしていませんが、武士の時代からの
先人が試行錯誤して積み重ねて来た稽古法を行うことで「体幹」を鍛えることができます。
体幹とは、体を構成する筋肉の中で体を支える重要な筋肉として、胴体の深層部の4つの筋肉、
横隔膜(おうかくまく)、腹横筋(ふくおうきん)、多裂筋(たれつきん)、骨盤底筋群(こつばんていきんぐん)を
指します。 体幹のことは↓
例えば、剣道では声を出すこと意識して気勢を学びます、このため先生方から声を出すように注意を
受けることが多数あります。剣道での発声(声だし)は、腹式呼吸を必要とすることから結果として
体幹を構成する筋肉の横隔膜、腹横筋を鍛えています。
また、蹲踞や足さばきは、つま先で立つことで骨盤低筋群を鍛え、素振りで腰から背中の多裂筋を
鍛えることで、剣道特有の背筋が伸びた姿勢つくります。
菅野道場では、剣道の基本を稽古に取り入れ、体幹を鍛えることで少年剣士がケガをしにくい
体づくりを目指しています。
剣道専門雑誌 剣道日本 2017年2月号 【特集①】 剣の原点を探る 形を知り、剣道を楽しむ
素振りの次は、足さばきの稽古をします。足さばきは、剣道でとても大切な体の動かし方を学びます。
現在の生活では、靴を履いて運動しますが、剣道では素足で行い、特につま先で立った状態で体
を前後左右に動かします。
つま先立ちでは、お尻の穴を締め、腰をを持ち上げるような姿勢を保つためには、
骨盤低筋群と多裂筋、さらには腸腰筋(ちょうようきん)、腰方形筋(ようほうけいきん)を鍛えています。
このような科学的な分析においても、剣道(武道)の稽古が見直されています。
はちまき組さんは、胴つけの試験、胴つけ組さんは、面着け試験があります。
牧野先生、若林先生から試験前に剣道の所作、蹲踞、構え、基本打ちの確認をしていただきました。
稽古の後、試験をしました。
稽古の後、試験が始まりました。
胴付け試験 Kw君 合格
http://youtu.be/ItGC95AgEz8 ←クリックで画面拡大
胴付け試験 Ks君 合格
http://youtu.be/LMlT3L1TNHE ←クリックで画面拡大
合格発表 Ks君 Kw君おめでとう
面付け試験 Km君 合格
http://youtu.be/UaLf1SCxwpU ←クリックで画面拡大
面付け試験 Mさん 合格
http://youtu.be/BDbS7NZrRY4 ←クリックで画面拡大
合格発表 Km君 Mさん合格おめでとう
面着け組さんは、いつもの通り水本先生の指導で基本稽古を始めました。
基本稽古の中で、水本先生より次の指導がありました。
・打ち込み前に構えと元立ちの先生との間合いを確認する
・一足一刀の間に入ったら左足を前に動かさないように打ち込む
・面-面 小手-面 連続技の際は、左足を素早く引き付け左足の継ぎ足はしないようにする
・胴は面と同じように振りかぶり、脇の下の胴を打つ
・引き技の時は、相手に体当たりして相手の体制を崩す
・技を打った後は、振り返ると同時に竹刀を相手ののど元につけ残心をとる
低学年の部 基本稽古
http://youtu.be/i-N9K1LSEBI ←クリックで画面拡大
日本剣道形演武を全員で観ました。
木刀と違い刀で行う日本剣道形では、刀と刀が触れる音、気勢には迫力がありました。
←クリックで画面拡大
基本稽古の後面着け組さんは、低学年、高学年の2組に分けてトーナメントの個人戦を
行いました。
高学年の部 優勝 Y君 低学年の部 優勝 H君 総合優勝 H君 (ハンディ 1本有)
少年剣士みんな頑張りました。来年もより剣道が上手になるように稽古をしましょう。
部内試合_高学年の部
http://youtu.be/PSxsrl8tV7o ←クリックで画面拡大
部内試合_低学年の部
http://youtu.be/RQa_JhOrlVU ←クリックで画面拡大
部内試合_低学年の部 決勝 H君 対 S君
http://youtu.be/tFFZcxgl_J0 ←クリックで画面拡大
少年組の稽古の後、柘先生の先導で、今年一年間道場の運営、剣士サポートをしていただいた、
剣士の父母の皆さまにお礼をしました。
一年間ありがとうございました。
一般の部 基本稽古
http://youtu.be/8rTnZmnNswU ←クリックで画面拡大
菅野道場の先生方、一般剣士です。来年もよろしくお願いします。